漢方薬に用いられる植物、鉱物および動物のことを本草(ほんぞう)と呼びます。
その功能を記した書を本草書(ほんぞうしょ)といいます。
『神農本草経』(しんのうほんぞうきょう)は中国に現存する最古の本草書で、
編纂されたは後漢の頃で、『傷寒論』とほぼ同時代(紀元25~220)とみられています。
『神農本草経』から始まった本草という学問の主な目的は薬効論におかれているため、
中国医学における薬学と言えます。
神農(中国古代の伝説の神様)によって
365種の本草が上薬・中薬・下薬・に分類されています。
西暦1578年李時珍によって「本草項目」が編纂されました。
掲載されている本草はさらに増え1900種にものぼり、
世界の博物学・本草学におおきな影響を与えています。
日本でも徳川家康が愛読し、薬物学の基本文献とされていました。
「漢方」という言葉は日本独自の東洋医学の呼び名で、
漢方医学(かんぽういがく)とは伝統中国医学の影響を受けた日本の医学です。
伝統的診断法によって、生薬による処方を漢方薬といいます。
「漢方」には、漢方薬による治療のみでなく、
鍼灸や按摩(マッサージ)、食養生などが含まれます。
中国では、「漢方薬」とは呼ばず、中薬、湯液などと呼ばれます。
ですから、東洋医学のなかでも「中医学」
にあたる部分に日本の和漢の理論も加わって
「漢方」といいます。明治時代以降に編纂された文献も残っています。
東洋医学において、陰陽学・気血水・五行学という非常に
重要な基本概念は人間と自然界が融合して生き生きと
存在するための言うまでもなく素晴らしい叡智の結晶です。
その概念が日本に届き、「漢方」として息づき、
今日一般の方々にも親しまれ始めていることは、
本当に喜ばしいことです。
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